バ〜イバ〜イ

She's Leveing Home

収録アルバム  サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブ・バンド
作詞作曲    ポール・マッカートニー

 
まずイントロのハープの美しさ、幻想的な雰囲気に息をのむ。この曲のストリングアレンジはジョージマーティンが多忙の為ポールが探し出した、マイク・リンダーという人物だ(『ビートルズ全曲解説』)。しかしながらいくら多忙とはいえ、ポールとの仕事を最優先すべきだったと思うのは私だけであろうか?。ポールの曲の編集ができないくらい大切な仕事とはなんであろうか。他のメンバーの曲か?あれこれ考えてしう。ただ、私はこのアレンジはかなりお気に入りなので、結果的によかったと思う。サージェントのなかでもっとも美しく甘い雰囲気を醸し出している曲であろう。しかし、その美しさとは裏腹に「親の世代と若者の間のジェネレーションギャップを鋭く描いている」(CD解説)毒の効いた曲だ。子供の成長と共に訪れる青春は親と子の関係を変化をもたらす、親にとっては嬉しくもありちょっぴり寂しいものかもしれない。この曲では娘が家を出て行ってしまう。それもどこの馬の骨とは分からない男と一緒になる為に・・・男について分かっていることは「自動車会社の男」ということだけ。「自動車会社の男」という表現がリアリティを匂わせる。
「人生のほとんどをささげていたのに」、「生活を犠牲にまでしてかわいがったのに」「金で帰れう者は全て与えたのに」「私たちは自分のことなど考えてなかった」「自分たちよりあの娘に夢中だったのに」
と親の気持ちをコーラスで歌う。親とは自分を犠牲にしても子供のことを考えるものである。それはとても尊く美しいものだ。そんな親を裏切って・・・と思わせるかと思えば、歌詞はこう続く。
「彼女は楽しくすごしている、ずっと長いこと彼女は楽しみをしまいこんでいたのさ、彼女は家をでていく」
娘の方から見れば、親は彼女から楽しみを奪っていたのだ。
「楽しみをしまいこんでいた」
ある日その心の奥底にしまいこんでいた楽しみに気づいてしまう。大げさかもしれないがそれは思春期を経て大人になっていく1人の人生を表現した象徴のような言葉だ。
「彼女は家をでていくずっと長いこと孤独を味わっていた家を・・・・・・」
否があるのは子供の気持ちを理解しようとしない親のほうにあるのかもしれない。
 この曲は子供が成長し親と対等な立場になる、一人の人間として自立するというどこにでもある人生の過程を歌った曲なのだと思う。そして、その過程にはこの曲の雰囲気が醸し出している、切なく、やりきれない別れが伴う場合もあるのである。(親の切なくやりきれないという反面、やっと別れられて良かったという娘の淡々とした雰囲気にも聞こえる。特に最後の「バイバイ」が・・・)人生とは出会いと、別れの連続なのだ。
多くのビートルズの曲がそうであるように、特にこの曲は聞き手の世代によってうける印象が違う曲であると思う。サージェントをリアルタイムで感じ、青春時代にこの曲を聴いた人も、今では子の親となっているひとも多いであろう。そういった人たちは今どのような気持ちでこの曲を聴いているのであろうか。


                                              
 2004.3/20
                                          
2005.4/26一部改定

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